国・県はお住まいの地域によって提供されるがん医療の質の差をなくすことを目的として、各都道府県の中でのがん医療について、県の中心となる病院、地域の中心となる病院を指定しています。
当院は、平成14年8月13日付けで地域の中心となる病院として、がん診療拠点病院に指定されました。その後「がん診療連携拠点病院の整備について(健発第0201004号)」により、既指定病院として「地域がん診療連携拠点病院」となり、それ以降継続して指定認定を受けております。
千葉県では、千葉県がんセンターが「がんゲノム医療連携拠点病院」となっています。
当院は令和4年4月に、千葉県がんセンターの「がんゲノム医療連携病院」に承認されました。
令和4年10月から、がんゲノム外来を開始しております。
当院は君津圏域で唯一の「地域がん診療連携拠点病院」として、地域の病院/医院/クリニック等からご紹介いただいた患者様の治療や手術等を随時行っています。まずは圏域の中で地域と当院が繋がり、当院で対応が難しい場合には、圏域を超えて、より高度で専門的な医療施設へ繋げるハブのような役割りを果たすことで、がん患者さんがどの地域でも安心して生活できることを目指しています。専門医の在籍状況やご希望の治療内容等により当院で対応できない場合には、千葉県がんセンターや千葉大学医学部附属病院等へ、当院からご紹介させていただきます。例えば、希少がん・小児がん・AYA世代(10~30代)やAYA世代に伴う妊孕性温存療法を望むがん患者様については、当院から千葉大学医学部附属病院や国立がんセンター等へ紹介となります。
当院で治療された場合、当院で治療が完結するケース、地域のかかりつけの先生(高齢者が多い地域柄、医院やクリニックに加え、在宅診療も選択肢になることがあります)にその後の健康管理をお任せするケース、各種の「がん地域医療連携パス」を用いて、病態について地域の先生と当院とで定期的に併診を行うケース、等があります。一例として、5大がん(肺がん・胃がん・大腸がん・肝がん・乳がん)に関する連携パスの対象施設として、当院に登録されている医療機関の数を下記の表に示します。治療結果と治療後の病状から、当院主治医が患者様にとって最適な選択肢を判断し、ご案内いたします。
肺がん | 胃がん | 大腸がん | 肝がん | 乳がん | |
木更津市 | 19 | 27 | 28 | 19 | 16 |
君津市 | 8 | 13 | 13 | 8 | 5 |
富津市 | 8 | 8 | 8 | 8 | 6 |
袖ケ浦市 | 3 | 9 | 9 | 3 | 3 |
その他 | 3 | 14 | 14 | 5 | 2 |
計 | 41 | 71 | 72 | 43 | 32 |
2022年症例集計
部位別集計は、主要5部位である胃がん、大腸がん、肝がん、肺がん、乳がんに加え、当院で登録数の多い前立腺がん、膵がん、子宮頸がんの計8部位について掲載しています。部位別集計は、主要5部位である胃がん、大腸がん、肝がん、肺がん、乳がんに加え、当院で登録数の多い前立腺がん、膵がん、子宮頸がんの計8部位について掲載しています。
部位別集計は、主要5部位である胃がん、大腸がん、肝がん、肺がん、乳がんに加え、当院で登録数の多い前立腺がん、膵がん、子宮頸がんの計8部位について掲載しています。
腫瘍別集計は、主要5部位である胃癌、大腸癌、肝癌、肺癌、乳癌に加え、当院で登録数の多い前立腺癌、膀胱癌、膵臓癌、子宮頸癌の計9部位について掲載しています。
部位別集計は、主要5部位である胃癌、大腸癌、肝癌、肺癌、乳癌に加え、当院で登録数の多い前立腺癌、膀胱癌、膵臓癌、子宮頸癌の計9部位について掲載しています。
2018年7月に発出された厚生労働省健康局通知「がん診療連携拠点病院等の整備について」の中の一つにPDCAサイクルの確保が挙げられており、施設ごとにがん診療、緩和ケアの提供、相談支援体制等、それぞれの分野について目標設定のうえ具体的取組を計画し、それを評価するといった体制(Plan計画)⇒(Do実行)⇒(Check評価)⇒(Action改善)の4段階を繰り返しながら組織的な改善策を講じることとされています。なお、その際には、医療の質の指標(Quality Indicator。以下「QI」と言います。)の利用や、第三者による評価、拠点病院間の実地調査等を用いる等、工夫することが求められています。
現在当院で実施している各専門領域についてのPDCAは、各分野でがん医療に携わる職員が改めて日々の業務を振り返りながら目標を考える機会となっており、改善点を自分達で再考することで、より質の高い医療の提供を目指しています。