初期臨床研修 病院長ごあいさつ

君津中央病院で初期研修を希望される学生さん方へ

病院長 柳澤 真司

Yanagisawa Shinji 初期研修医制度は2004年にスタートしましたが、その前年に君津中央病院は現在の病院へ引っ越しました。すなわち現病院は初期臨床研修医制度とともに歩んできたといえます。当院は、木更津・君津・富津・袖ケ浦の4市、人口約32万人の君津2次医療圏の中で唯一の総合病院です。地域に根差した一般急性期型の中核病院であり、“地域がん診療拠点病院”、“新生児センター”等を兼ね備えた、多種多様な疾患の患者さんが集まる病院と言えます。いわゆる“common disease”から3次救急まで数多くの症例を経験できます。
 当院には40の診療科があり、医師数は190人超になります。そしてこれらの診療科の先生方がひとつの医局内で毎日顔を合わせ、診療科の垣根はありません。さらに研修する科の選択は研修医の希望で、年度途中でも自由に変更できる柔軟性があるのが当院研修システムの一つの特徴です。また、精神科は木更津病院(精神科単科の病院)、袖ヶ浦さつき台病院(精神科の入院ベッドを持つ総合病院)、地域医療は富津市にある当院の大佐和分院、玄々堂君津病院、さらに北海道の日高にある徳洲会日高病院と連携しており、県内外で研修できるようになっています。また当院は千葉県に2つあるドクターヘリ基地病院の1つであり、救急科研修中にヘリ業務に参加できるのも人気の一つとなっています。土日祭日には“ER当直”と称し、walk inの患者さんのfirst touchを初期研修医の先生に経験してもらっています。当院の当直は外科、内科、循環器、脳神経、産婦人科、小児、新生児、救急の8科当直体制であり、バックには経験豊富な各科専門医の先生が付きがっちりと指導する体制をとっています。 
 最近はチーム医療の重要性が叫ばれていますが、当院でも医師、看護師、薬剤師、検査技師、リハビリ、ソーシャルワーカーをはじめ様々な職種の方が協力して患者さんの治療にあたっております。研修医もこの“チーム医療”の輪に入り、病院の大きな戦力となってくれることを期待しています。またこれら各職種の方々と共に“病院全体で研修医を育てる”ことをモットーとしています。 初期研修医終了後は、内科、外科、救急科、小児科、総合診療科が当院が基幹となる“君津中央病院専門研修プログラム”を用意しています。初期研修の間に将来の自分の方向性を決定し、専門医を見据えた研修ができるように考慮しています。
 現在、1学年14人x2+千葉大学のたすき掛け4人の計32人の初期研修医がおり、令和5年度には1,2年生別の新しい研修医部屋を整備しました。皆が生き生きと業務・研修に励んでおり、当然ですがすでに病院にはなくてはならない存在です。県下でも有数の人気初期研修病院であり、ここまで育てていただいた多くの病院職員関係者に感謝するとともに、ますます多くの研修医が当院を巣立ってくれることを祈願しております。