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MRI-超音波融合画像による3D前立腺生検システム「BioJet(バイオジェット)システム」


MRI-超音波融合画像による3D前立腺生検システム「BioJet(バイオジェット)システム」

最先端の前立腺生検

■ 従来の生検法の約2倍のがん検出率 ■ より患者さまの体の負担少なく ■ より早く次の治療段階へ

MRI-超音波融合画像による3D前立腺生検システム

biojet

リアルタイム超音波画像下前立腺生検機器「BioJet(バイオジェット)システム」

 2022年10月から開始

前立腺生検とは

採血検査で、前立腺特異抗原であるPSA値が高く、MRI・直腸診・超音波検査などの2次検査によって前立腺がんの可能性が疑われる場合、前立腺生検が行われます。

従来型生検(系統的生検)とバイオジェットによる新しい前立腺生検法(標的生検)の違い

超音波診断機だけでは、大きながんでなければ確認が難しく、多くの場合、前立腺の位置と生検針しか確認することができません。こうしたがんの疑われる部位を正確に事前予測できない中、前立腺全体にまんべんなく複数個所生検針を刺し組織を採取して診断するのが従来型の「系統的生検」です。

これに対して、今回当院で導入した「バイオジェット」による「標的生検」という手法は、事前にMRI画像を撮影することで、がんができている部位をあらかじめ確認し、前立腺に生検針を刺す際の超音波画像にソフトウェア上で事前のMRI画像(がんの疑いのある部位が特定できた画像)を重ね合わせた画像イメージを合成し、針を刺すべき場所を教えてくれるシステムです。これにより、効率よく正確に疑わしい部位から組織を採取することができます。

biojet 2

こうした画像融合による診断機は日本にも数種類ありますが、その中でも有効性の高さにより「バイオジェット」は唯一、2016年2月に厚生労働省に認可され先進医療として行てきた技術が、保険収載され2022年4月新設項目として追加されました。
日本国内で1,250症例以上、EUを中心に海外でも3,000症例以上の実績のある機械です。

前立腺生検を正確に行う意義

従来型の生検では、1度の生検で見つからなかった場合でも、がん組織が無かったのではなく、たまたま針にがん組織が当たらなかったという可能性もありえます。

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※生検針が、がん組織に当たらなかった場合のイメージ図:この場合、「がんではない」という診断結果になってしまいます。

本当にがんでなければよいのですが、引き続きPSAが高値で2次検査で再びがんの疑いが出てしまうと、複数回前立腺生検を受けることになり、ようやく前立腺がんが見つかった時には症状が進んでしまっていた、という事態も考えられます。

「バイオジェット」によるより正確な前立腺生検を行うことで、たび度重なる不要な生検を回避したり、前立腺がんをなるべく1度の生検で発見し、次の治療段階に早く進めることが可能になります。

前立腺がんは目立った自覚症状が無い場合が多いため、生検で陽性と診断されるまでは見つからない場合が多くあります。がんが疑われる場合はなるべく正確な生検方法による診断を受けられることをお勧めします。


2023年4月13日 定期確認実施