薬物中毒、誤嚥性肺炎、肺炎、急性気管支炎などの急性期疾患の入院を多く受け入れております。誤嚥性肺炎の入院では、高齢者の患者さまが多く、転院や施設への入所の調整を多く行っております。

呼吸器科で入院患者が多いのは、悪性腫瘍、間質性肺炎、胸膜に関する疾患です。特に悪性腫瘍や胸膜疾患については、呼吸器外科や放射線治療科とも密に連携して治療にあたっています。

最も多い疾患は、ＤＰＣ算定対象外のため集計されていない内視鏡治療目的の大腸ポリープとなっております。この他では胆石、膵・胆道の悪性腫瘍に伴う黄疸、胆管炎、胃・大腸などの早期癌及びそれに準じた腫瘍、出血を生じた胃・十二指腸潰瘍などが多く、これらに対し内視鏡を用いた治療や外科手術に備えた精査検査、抗癌剤による治療を行っています。

狭心症や心筋梗塞、末梢動脈疾患に対するカテーテル検査及びステント治療を多く行っており、緊急の心疾患に対する手術も２４時間対応しております。

小児に多い肺炎、気管支炎、気管支喘息やウイルス性腸炎などの急性期疾患の入院を多く受け入れております。

当院はがん診療連携拠点病院・3次救急病院であり、地域の中核をなす病院です。外科手術症例は鼠径ヘルニアなどの一般外科症例から、癌の高難度手術から多くの緊急手術症例まで多岐に渡ります。癌では大腸癌症例が最も多く、また、緊急手術では腸閉塞、消化管穿孔に伴う腹膜炎などの疾患が多くなっています。

外傷など急性期疾患から脊椎外科や関節外科などの慢性疾患まで幅広い疾患の診療を行っております。また地域性もあり高齢者が多くなっています。地域の病院、診療所などと密に連携しており、特に大腿骨近位部骨折は地域連携パスを活用して切れ目ない治療を目指しております。

一般病院の形成外科でもっとも多い手術は良性腫瘍摘出術（皮膚・皮下腫瘍摘出術）です。外来手術で行うことが多いのですが、ある程度の大きさのものは全身麻酔が必要であったり、ドレーン管理が必要になるため入院で手術を行います。
眼瞼下垂症手術は先天性のみではなく、加齢性眼瞼下垂やコンタクトレンズ使用などによる腱膜性眼瞼下垂があること、また形成外科で手術を行っていることが広く認識されるようになったため近年手術症例数が増えてきています。
また顔面骨の骨折治療は整形外科ではなく形成外科で行っており、中でも頬骨骨折がもっとも頻度の多い手術です。

当院は4市（君津、木更津、袖ケ浦、富津）の3次救急医療を担っているため、転倒や交通外傷で受傷された患者さんが多数搬送され、手術例、非手術例ともに多い状況です。
また国民病と言える脳卒中（くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞）の患者さんも多く脳梗塞に関しては超急性期治療としてはt-PAの静脈投与血栓溶解療法やカテーテルでの血栓回収術を行っています。脳内出血に関してはそのほとんどが血圧管理による保存的加療を選択しますが、必要に応じて緊急での開頭血腫除去術も対応しています。脳卒中はその多くがリハビリテーションを必要としていますが、リハビリテーションの専門的医療機関との地域連携を図っています。
くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤に対しては本当に治療が必要かどうか精査し、必要に応じて開頭術（ネッククリッピング術）、血管内治療（脳動脈瘤コイル塞栓術）の治療を選択しています。

肺癌、転移性肺腫瘍の手術目的の入院、内視鏡検査の一泊入院、肺癌術後若しくは再発時の薬物療法のための入院が上位を占めています。

弁膜症、虚血性心疾患、腹部大動脈疾患、末梢血管疾患など幅広く治療にあたっており、胸部、腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿入術も行っています。また、当院には透析センターも併設されており、内シャント作製手術を含めたブラッドアクセス造設術も行っております。

入院全体の中ではDPC対象外の鼠径ヘルニアで手術入院される患児が多いですが、DPCでの診断群の対象となる疾患では、停留精巣、臍ヘルニア、虫垂炎が多くを占めます。膿瘍を伴う虫垂炎は進行して腹膜炎や周囲臓器との癒着などをおこしていて手術にかかる時間や入院期間も膿瘍を伴わない比較的早い段階のものに比べて延長する傾向にあります。

当科で最も多い症例は、卵巣癌や子宮癌など悪性腫瘍に対する化学療法となっております。次に多い「胎児及び胎児付属物の異常」には、破水や分娩予定日超過、多胎妊娠管理などで入院したり、帝王切開になったりした症例が含まれます。

網膜剥離、黄斑疾患、外傷などで、緊急対応が必要な疾患に対しては、できるだけ速やかな手術を心がけております。

DPCコード別で最も多いものは、慢性扁桃炎や睡眠時無呼吸症候群などに行う扁桃摘出術で入院される方です。次に多いのは副鼻腔炎の内視鏡手術の方で、最新のナビゲーションシステムを導入し安全な手術を心がけております。また、急激な喉の痛みで発症する扁桃周囲膿瘍の切開術、大唾液腺腫瘍（耳下腺・顎下腺腫瘍）の手術及び突発性難聴の入院点滴治療の方も受け入れています。

当院は神経内科の拠点病院として、てんかんや急性期脳卒中（脳梗塞・脳出血）の患者さまを受け入れています。麻痺等、後遺症のある患者さまは専門的リハビリテーションを受けられるよう、専門医療機関と地域連携パス等を使用して紹介を行っています。

患者数における高齢者の割合が多く、皮膚の悪性腫瘍治療での入院が多くなっております。平均在院日数は7日程度を目標にしております。蜂窩織炎・丹毒におきましては、全身管理と抗生剤の投与において感受性を重視し、必要十分な治療期間を心がけております。皮膚良性腫瘍については、再建において術後の仕上がりを重視した手術法の選択を心がけています。

前立腺癌、膀胱癌、腎臓癌、尿管癌などの泌尿器悪性腫瘍について、内視鏡手術、開腹手術、放射線治療、抗がん剤治療など幅広く対応しております。悪性腫瘍以外についても、尿路結石や前立腺肥大症に対するレーザー治療、尿路感染、泌尿器外傷などにも対応しております。

当院は地域周産期医療センターの認定を受けております。新生児特定集中治療室（ＮＩＣＵ）、新生児治療回復室（ＧＣＵ）を備えており、早産、低出生体重児、病的新生児の入院治療に対応しています。

入院患者さまのうち、約8割の方が生活習慣と関連のある「2型糖尿病」です。当科では糖尿病がどのような病気であるか、今後どのような治療をしていけば良いかをご理解いただく目的で約2週間の糖尿病教育入院を実施しております。個々の患者さまの生活習慣病や合併症に応じて最適な治療方法をご提案いたします。

胃・腸などの消化管に生ずるポリープや腫瘍を切除する粘膜下層剥離術を含む各種内視鏡治療、胆石や腫瘍による胆道閉塞に伴う胆管炎や黄疸を改善するために内視鏡治療、さらには肝臓がんへのカテーテル治療としての手術を多く行っています。

狭心症や心筋梗塞に対する冠動脈ステント留置術を多く行っており、緊急の心疾患に対する手術も24時間対応しており、下肢の動脈治療も熱心に行っております。心房細動のアブレーション治療については年々増加しており、年間400件前後の実績となっております。

外科手術症例は鼠径ヘルニアなどの一般外科症例から、癌の高難度手術から多くの緊急手術症例まで多岐に渡ります。癌では大腸癌症例が最も多く、また、緊急手術では腸閉塞、消化管穿孔に伴う腹膜炎などの疾患が多くなっています。

関節外科、骨折、脊椎外科、手の外科などさまざまな部位、疾患の手術を行っており年々増加傾向です。主なものとして人工股関節、膝関節は低侵襲で安全な手術、早期リハを行っております。脊椎外科ではナビゲーションシステムを使用することより手術の安全性が高くなりました。骨折は早期手術を行い合併症の回避を目指しております。

脳神経外科でもっとも多い手術は、慢性硬膜下血腫に対する穿頭洗浄ドレナージ術です。高齢者の頭部外傷後2~3ヶ月後に発症することが多い疾患ですが、認知機能低下が主症状のこともあり、手術で治る認知症の一つです。局所麻酔下で可能なので高齢者でも手術を受けられます。
　脳梗塞の治療も劇的に変化しており、特に超急性期：発症から8時間以内の脳梗塞患者さんに、カテーテルを用いて脳の血管の詰まった部分の血栓を取り出す方法の有効性が示されています。当院では千葉県下でも血栓回収術を数多く施行しており、再開通率は極めて高い値を維持しています。
　くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤に対しては開頭術（クリッピング）、血管内手術（コイル塞栓）も多く行われ、動脈瘤の形状や大きさ、年齢、全身状態などを踏まえて適切な治療を選択、施行しています。
また脳腫瘍に対する摘出術も　ナビゲーションシステムや術中蛍光撮影などを用いてより安全に行えるようにしています。
生活習慣病が原因で脳梗塞の原因となる頚部頸動脈狭窄症に対して、狭窄部にステントを留置して広げる手術を施行しています。塞栓防止や術前後の脳血流の評価等など行い合併症が起きないように施行しています。

近年9割以上の手術で内視鏡（胸腔鏡）を使用しています。肺癌に対する肺葉切除（標準手術）、気胸に対する肺嚢胞切除、肺癌や転移性肺腫瘍に対する部分切除（縮小手術）が上位を占めています。肺癌術後の入院期間は、高齢者や進行癌症例が多く、また地域柄、早期の退院を望まない患者さまも少なくないため、全国平均より長めですが、一般的には術後7日程度で退院可能な状態となります。

弁膜症、虚血性心疾患、腹部大動脈疾患、末梢血管疾患など幅広く治療にあたっており、胸部、腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿入術も行っています。また、当院には透析センターも併設されており、内シャント作製手術を含めたブラッドアクセス造設術も行っております。

当医療圏内に小児外科疾患で入院・手術加療のできる医療機関はなく、一般的ないわゆるありふれた病気が主体です。
DPC対象外ですが鼠径ヘルニア（H30年度より対象となりました）、DPC対象疾患では停留精巣、虫垂炎に対する手術が多くなっています。虫垂炎の手術は腹腔鏡下手術を基本としており、H29年度はすべて腹腔鏡で完遂できています。

地域周産期母子医療センターとして、近隣の医療機関からハイリスクの患者（妊婦）さんを受け入れているため、帝王切開が多くなっております。また、子宮癌や子宮筋腫など、子宮の良・悪性腫瘍に対し、子宮全摘術を行っています。

白内障手術は、緑内障や糖尿病網膜症などを合併している患者さまや難症例にも対応しております。

耳鼻咽喉科の治療・手術全般を行っています。DPCコード別で最も多いものは、慢性扁桃炎や睡眠時無呼吸症候群などに行う扁桃摘出術で入院される方です。
次に、副鼻腔炎の内視鏡手術です。当院では最新のナビゲーションシステムを導入し、安全な手術を心がけております。
以下は急激なのどの痛みで発症する扁桃周囲膿瘍の切開術、大唾液腺腫瘍（耳下腺・顎下腺腫瘍）の手術、突発性難聴の入院点滴治療となっています。

皮膚悪性腫瘍切除に関しましては手術当日の入院を基本として、在院日数は7日を目標としております。糖尿病性足壊疽や下肢閉塞性動脈硬化症にともなう足趾病変において、切断術を施行しております。可能な限り切断部位を限定したいということで、下肢の血流の把握と抗菌剤の適切な選択に心がけております。皮膚皮下血管奇形や血管腫に対して手術適応を吟味して対応しております。

泌尿器悪性腫瘍に対する腹腔鏡手術を多く施行しているほか、尿路結石や前立腺肥大症に対する最新のレーザー治療も行っております。当院では平成29年9月から手術支援ロボットを導入し、前立腺悪性腫瘍の患者さまに手術を行っています。 この手術は、腹部に５か所の穴をあけ、そこから３Ｄカメラと手術用鉗子を挿入し、医師が３Ｄ画像を見ながら遠隔操作で手術を行います。手術支援ロボットによる手術のメリットは出血量を極端に抑え、術後の疼痛を軽減し、機能温存の向上や合併症リスクを大幅に回避でき、従来の腹腔鏡手術よ再発が少ないことです。

皮膚良性腫瘍は形成外科で取り扱うもっとも多い手術です。また稀ではありますが筋肉内に発生する腫瘍や骨腫瘍の一部（特に頭頸部のもの）も形成外科で手術を行う場合があります。眼瞼下垂症手術も近年形成外科で治療していることが周知されてきており、近医からの紹介患者数も増えています。皮膚移植の必要な熱傷や電撃傷なども形成外科が治療を行っています。