薬剤科
基本方針
2025年8月25日 掲載内容定期確認実施
基本方針
- 患者さんとのより良いコミュニケーションをはかり、薬物療法における有効性、安全性の確保に努めます。
- 薬剤による医療事故防止に努め、業務が安全かつ円滑に遂行できるように努めます。
- 積極的にチーム医療に参加します。
薬剤科は、薬剤師29名、医療助手5名、SPD2名が勤務しています。
調剤室、薬品管理室、製剤室、薬剤管理指導室、医薬品情報室に分かれています。
※SPDとは? Supply Processing & Distributionの略で物流管理(供給、配送等)を行っています。
調剤室
調剤室
2025年8月25日 掲載内容定期更新実施
1階にある調剤室はおもに入院患者さんが使用する内服・外用薬の調剤を行っています。
当院では外来患者さんは原則、院外処方せんを発行しています。例外として、病院のみで取扱いができるおくすりを使用中もしくは救急外来を受診された患者さんなどは院内でおくすりをお渡ししています。
院内処方せん外来患者さんお薬の窓口 |
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《調剤・監査》
くすりの調剤は医師が処方した処方箋に基づいて行われます。
処方されたおくすりは、「用法・用量」・「相互作用(のみ合わせ)」が適切であるか、また他の診療科やかかりつけ医から処方され服用しているおくすりと薬効が重複していないかなどを確認し、必要に応じて処方医師に問合わせを行ってから調剤しています。
そして錠剤の服用が困難な患者さんには、個々のおくすりの特異性を考慮した上で簡易懸濁をはじめ、散剤や水剤に剤形を変更する、錠剤を粉砕するといった対応もしています。また、服用するおくすりの種類が多く服用にお困りの患者さんには、錠剤をまとめてひとつに包装する「一包化」などの対応もしています。
調剤されたおくすりは間違いがないよう処方監査、調剤(画像・散水剤監査)、最終監査による重複確認をしており、患者さんに安心・安全をお届けできるよう努めています。
《調剤システム》
画像監査システム | |
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錠剤の画像識別と重量を計測する機器。 名前や包装がよく似たおくすりや規格を画像で判別し、処方数量の重さを量ることで数量違いも防止しています。 |
散剤・水剤監査システム | |
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散剤や水剤の計りとる量を計測する機器。 おくすりの色や形状などが見た目で判断しにくい散剤・水剤は製品ごとのバーコードでおくすりを判別し、秤量した記録から調剤間違いを防止しています。 |
全自動錠剤分包機 | |
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飲み方に合わせて1回分ずつ包装する「一包化」機器。 患者さんが服用するおくすりを管理しやすくし、のみ間違いを防ぐ効果もあります。 |
薬品管理室
薬品管理室
2025年8月25日 掲載内容定期確認実施
《医薬品の購入・供給・管理》
取り扱いは2000薬品以上あり、使用量・有効期限・保管状態等に注意して、適切な在庫管理・品質管理を行い、病院内の需要に対して医薬品を迅速に供給しています。
《取扱いに注意が必要な薬品》
麻薬・毒薬・劇薬・向精神薬などの規制医薬品は関係法規のもと適切に保管・管理しています。特定生物由来製品は、施用の記録・保管(20年間)を行っています。
《注射調剤》
医師が電子カルテに注射オーダーを入力すると、連動した注射薬自動払出システムから患者さん毎に注射薬処方せん、注射ラベル、注射薬がトレーに払い出されます。
処方監査を行い、取り違えを起こさないよう患者さん毎にセットし、外来や各病棟へ搬送しています。
注射ラベルにはバーコードも印刷されており、患者さんへの薬剤投与の際の三点認証に使用されています。
注射薬自動払出システム |
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個人セット用トレー | 病棟払出用注射カート | |
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製剤室
製剤室
2025年08月25日 掲載内容定期更新実施
《高カロリー輸液調製》
高カロリー輸液は中心静脈栄養(TPN:Total Parenteral Nutrition)とも呼ばれ、心臓に近い太い血管から高濃度の栄養輸液を投与することでエネルギーや体に必要な栄養素(糖質・アミノ酸・脂質・電解質・ビタミン及び微量元素)を補給することができ、経口・経腸的に栄養摂取ができない患者さんに対して投与されます。
製剤室では高カロリー輸液をクリーンベンチにて無菌的に調製しています。
《院内製剤調製》
多様な疾病をもつ様々な患者さんに対して最適な薬物療法を行うためには、医療用医薬品だけでは対応できないことがあります。この個別の医療ニーズに応えるべく、日本病院薬剤師会の「院内製剤の調製及び使用に関する指針」に則り病院薬剤師により調製されるものが院内製剤です。
院内製剤は、「調剤の準備を目的とするもの」「治療・診断を目的とするもの」「医療に用いるが治療・診断目的ではないもの」に大別でき、当院では薬事委員会又は倫理委員会の承認後、患者さんに十分な説明と同意を得たうえで使用しています。
《抗がん薬調製》
平成16年に外来化学療法室が設置され、平成17年より外来における全科の抗がん薬、平成21年より入院の抗がん薬の調製を開始しました。
薬剤師が事前に処方箋と電子カルテを見て、病名や薬剤の投与量、検査値を確認し、処方内容が適正かを確認しています。
当日医師から化学療法実施の指示を受け、再度検査値等の確認を行い、抗がん薬を無菌的に調製しています。
調製時には、バーコードによる患者名・薬剤の確認、重量監査システムによる薬剤秤取量の確認、第三者によるシリンジ採取量の確認を行うことで、患者さんに効果的で安全な薬物治療が行われるよう努めています。
安全キャビネット |
《レジメン管理》 |
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《抗がん薬治療に関する服薬指導》
入院や外来で抗がん薬治療を導入する患者さんに対して、治療スケジュール・副作用等について説明しています。また、治療による副作用を軽減できるよう、適宜モニタリングを行い医師への処方提案を行っています。
令和3年2月より連携充実加算の算定を開始し、医師から依頼のあった外来患者さんに対して継続的にフォローアップを行い、院外薬局への情報提供・情報共有を行っています。
薬剤管理指導室
薬剤管理指導室
2025年8月25日 掲載内容定期更新実施
《初回面談》
入院時に病棟担当薬剤師が病室に訪問し、現在服用している薬剤やサプリメント、また副作用やアレルギー歴等を確認させて頂きます。得られた情報は医療スタッフ間で共有し、治療が円滑に行われるよう努めています。
《お薬の説明》
患者さんの病室に伺い、お薬の説明を行っています。
各種パンフレットやお薬説明書、練習用キットなどを用いて、使用中の薬剤についてご理解頂き、前向きに治療に取り組んで頂けるよう工夫を行っています。また、お薬に関する講座(糖尿病教室、喘息教室など)を開催し、お薬に関する理解を深めて頂けるような取り組みも行っています。
《薬剤情報の提供、他職種連携》
各種カンファレンスに参加し、病院内のスタッフに向けて様々な情報提供を行っています。また、近年は在宅診療所など病院外の医療機関のスタッフを交えた他職種カンファレンスにも積極的に参加し情報提供を行うことで、入院中から退院後まで治療が円滑に進むよう努めています。
<参加しているカンファレンス>
耳鼻咽喉科カンファレンス、呼吸器内科カンファレンス、ICT、ASTカンファレンス、排尿ケアチームカンファレンス、糖尿病カンファレンス、褥瘡回診/カンファレンス、PCTカンファレンス
※薬剤師に相談したいことがありましたら、お気軽に病棟スタッフまでご連絡ください。
病室に伺わせていただきます。
☆お薬手帳をお持ち下さい |
![]() お薬手帳を見ればお薬の履歴がわかるため薬の重複や 相互作用を未然に防ぐことができます。 また、アレルギー・副作用が起きた場合なども服用薬の 確認時間の短縮につながります。 入院される際はお薬手帳やお薬の説明書と一緒に 飲んでいるお薬の持参をお願いします。 |
医薬品情報室
医薬品情報室
2025年8月25日 掲載内容定期確認実施

- 《医薬品情報の収集・評価・管理と情報提供》
医薬品に関する有効性や安全性情報など、「必要とされる医薬品情報」を効果的に収集し、専門的評価を行ったうえで医療現場に情報提供しています。ニーズに合わせて、信頼性の高い情報源から評価を行うように努めています。提供した医薬品情報は、施設内での利用性も考慮して電子的に保管しています。 - 《医薬品に関する質疑への対応》
医療従事者や患者さんからの「医薬品に関する疑問・質問」に対し、適切な情報提供で応じることを心掛けています。受け手の要望に沿った回答を提供できるよう、得られた情報を専門的に評価・要約して対応しています。用法・用量、使用方法、副作用、注射薬の安定性や配合変化など、医薬品に関する様々な質疑が日々寄せられています。 - 《薬事委員会への参画》
薬事委員会は、当院で使用する医薬品の採用・中止、健康被害(副作用)の報告など、採用薬の適正使用や安全管理に係る委員会です。医薬品情報室は、薬剤の有効性・安全性や薬剤経済性を評価することで新規採用医薬品の選定に主体的に関わっています。また、採用後の医薬品についても使用状況の把握と評価を行い、定期的に採用薬を見直しています。 - 《薬剤に関連したマスタのメンテナンス》
電子カルテや部門システムの処方・注射マスタを管理しています。投与量の上限、用法・用量、 併用禁忌などをチェックするシステムを管理し、医師への処方支援をしています。 - 《病棟薬剤業務との連携・支援:TDM》
臨床現場における医薬品の関連事例に、病棟薬剤師と医薬品情報室が連携して対応しています。医薬品情報室は、医薬品の適正使用情報を病棟薬剤師に提供して臨床現場の業務を支援しています。また、安全で有効な薬物治療を目的として、特定の抗菌薬等を対象にTDM※を行っています。
※ TDMとは…Therapeutic Drug Monitoringの略で、薬物血中濃度モニタリングと呼ばれます。 薬の副作用を回避し、高い効果を得られるよう、血液中の薬物濃度を測定して 個々の患者さまに適した薬物投与設計を行います。 - 《保険薬局との地域連携》
薬事委員会で決定した院外採用薬品の情報(薬薬通信)を作成し、地域の薬剤師会と月1回の連絡会議を行っています。会議では、保険薬局から病院へ向けた情報提供や要望についても協議しています。
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「薬薬通信」は当ホームページに掲載しています。 トップページ: 「医療機関の方へ」→「地域保険薬局の皆さまへ」 からご確認ください。 |
その他には… |
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地域保険薬局の皆さまへ
地域保険薬局の皆さまへ
2025年8月25日 掲載内容定期更新実施
当院への所定報告等は、下表に基づきお取り扱いください。
報告等種別 | 報告様式 | 報告先(報告方法) |
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処方箋問合せ票(疑義照会) | ![]() ![]() |
調剤室(FAX 0438-37-5699) |
残薬調整に係る服薬情報提供書 | ![]() ![]() |
DI室(FAX 0438-36-6299) |
インシデントレポート | ![]() ![]() |
調剤室(FAX 0438-37-5699) |
服薬状況報告書(トレーシングレポート) | ![]() ![]() |
DI室(FAX 0438-36-6299) |
外来がん化学療法情報提供書(※) | ![]() ![]() |
調剤室(FAX 0438-37-5699) |
(※)参考資料
外来がん化学療法有害事象チェックシート PDF
薬薬通信(薬事委員会の結果から)
- 薬薬通信(No251) 2025年7月
PDF
- 薬薬通信(No250) 2025年6月
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- 薬薬通信(No249) 2025年5月
PDF
- 薬薬通信(No248) 2025年4月
PDF
- 薬薬通信(No247) 2025年3月
PDF
- 薬薬通信(No246) 2025年2月
PDF
- 薬薬通信(No245) 2024年12月
PDF
- 薬薬通信(No244) 2024年11月
PDF
- 薬薬通信(No243) 2024年9月
PDF
- 薬薬通信(No242) 2024年8月
PDF
- 薬薬通信(No241) 2024年7月
PDF
- 薬薬通信(No240) 2024年6月
PDF
- 薬薬通信(No239) 2024年4月
PDF
- 薬薬通信(No238) 2024年3月
PDF
- 薬薬通信(No237) 2024年2月
PDF
- 薬薬通信(No236) 2023年12月
PDF
- 薬薬通信(No235) 2023年10月
PDF
- 薬薬通信(No234) 2023年9月
PDF
- 薬薬通信(No233) 2023年7月
PDF
- 薬薬通信(No232) 2023年6月
PDF
- 薬薬通信(No231) 2023年4月
PDF
※2022年度以前の情報は君津木更津薬剤師会にお問い合わせください。
がん化学療法レジメン
がん化学療法レジメン
2025年8月25日 掲載内容定期確認実施
レジメン一覧
当院化学療法運営委員会で承認されたレジメンのうち、公開可能なレジメンを掲載しています。
本資料は、当院でがん治療を受ける患者さんの適正な投与管理を目的として提供するものであり、
その他の目的での用途は想定していません。
投与量、投与スケジュールは、患者さんの状態によって変更される場合があります。
食道がん | 胃がん | 大腸がん | 肝臓がん |
胆道がん | 膵臓がん | 乳がん | 肺がん |
婦人科がん | 泌尿器がん | 頭頚部がん | 皮膚がん |
血液がん | MSI-High |