薬剤科
基本方針
基本方針
- 患者さまとのより良いコミュニケーションをはかり、薬物療法における有効性、安全性の確保に努めます。
- 薬剤による医療事故防止に努め、業務が安全かつ円滑に遂行できるように努めます。
- 積極的にチーム医療に参加します。
薬剤科は、薬剤師29名、医療助手5名、SPD2名が勤務しています。
調剤室、薬品管理室、製剤室、薬剤管理指導室、医薬品情報室に分かれています。
※SPDとは? Supply Processing & Distributionの略で物流管理(供給、配送等)を行っています。
調剤室
調剤室
外来患者さまについては院外処方が原則となっておりますが、病院でのみ処方できるお薬を含む患者さま、救急外来を受診された患者さまなどは院内処方となります。
院内処方せん外来患者さまお薬の窓口 |
《調剤・鑑査》
調剤は医師が処方した処方箋に基づいて行われます。
処方されたお薬は、「用法・用量」・「お薬の飲み合わせ」が適切であるか、また他の診療科と「薬の重複」などがないかを確認し、必要があれば処方医師に問い合わせを行ってから調剤しています。
また、錠剤の服用が困難な患者さまには散剤、水剤に剤形を変更したり、錠剤を粉砕しています。服用するお薬の種類が多く服用にお困りの患者さまには、錠剤をまとめて包装するなどの対応をしています。
調剤されたお薬は間違いがないよう重複確認をしており、患者さまに安心・安全をお届けできるよう心掛けております。
《調剤システム》
画像監査システム | |
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名前や包装がよく似たお薬や規格を画像で判別し、処方数量の重さを量ることで数量違いも防止しています。 |
散剤・水剤監査システム | |
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お薬の色や形状などが見た目で判断しにくい散剤・水剤のお薬は、製品ごとのバーコードで判別し、秤量した記録から調剤間違いを防止しています。 |
全自動錠剤分包機 | |
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患者さまがお薬を管理しやすいよう飲み方に合わせて1回分ずつ包装する(=一包化)機器。 |
薬品管理室
薬品管理室
《医薬品の購入・供給・管理》
取り扱いは2000薬品以上あり、使用量・有効期限・保管状態等に注意して、適切な在庫管理・品質管理を行い、病院内の需要に対して医薬品を迅速に供給しています。
《取扱いに注意が必要な薬品》
麻薬・毒薬・劇薬・向精神薬などの規制医薬品は関係法規のもと適切に保管・管理しています。特定生物由来製品は、施用の記録・保管(20年間)を行っています。
《注射調剤》
医師が電子カルテに注射オーダーを入力すると、連動した注射薬自動払出システムから患者さま毎に注射薬処方せん、注射ラベル、注射薬がトレーに払い出されます。
処方監査を行い、取り違えを起こさないよう患者さま毎にセットし、外来や各病棟へ搬送しています。
注射ラベルにはバーコードも印刷されており、患者さまへの薬剤投与の際の三点認証に使用されています。
注射薬自動払出システム |
個人セット用トレー | 病棟払出用注射カート | |
製剤室
製剤室
《高カロリー輸液調製》
経口・経腸管栄養補給が不十分な場合に、糖質・アミノ酸・電解質・ビタミン及び微量元素の補給に用いる高カロリー輸液の調製を行っています。
《院内製剤調製》
さまざまな疾病に対して、より良い薬物療法を行うためには市販の医薬品だけでは対応できないことがあります。この個別の医療ニーズに応えるべく、日本病院薬剤師会の「院内製剤の調製及び使用に関する指針」に則り薬剤師により調製されるものが院内製剤です。
院内製剤は、調剤の準備を目的とするもの、治療・診断を目的とするものなどに分けることができ、薬事委員会又は倫理委員会の承認後、患者さまに十分な説明と同意を得たうえで調製しています。
《抗がん剤調製》
平成16年7月に外来化学療法室が設置され、平成17年4月より外来における全科の抗がん剤、平成21年8月より入院の抗がん剤の調製を開始しました。
(現在 1日平均入院7件、外来28件、月700件程度)
薬剤師が投与量、検査データ、体調等を実施当日まで確認し、疑義がある場合は医師に確認してから安全キャビネット内で無菌的に調製しています。
また、抗がん剤調製時には、バーコードによる薬剤の確認、重量監査システムによる薬剤秤量の確認、第三者によるシリンジ採取量の確認を行うことで、患者さまに効果的で安全な薬物治療が行われるよう努めています。
安全キャビネット |
《レジメン管理》 ※レジメンとは? がん治療で、投与する薬剤の種類や量、期間、手順などを時系列で示した計画書のことです。 |
《抗がん剤治療に関する服薬指導》
入院や外来で抗がん剤治療を導入する患者さまに対して、治療スケジュール・副作用等について説明しています。また、治療に応じた副作用を軽減できるよう、適宜モニタリングして医師への処方提案を行っています。
令和3年2月より、医師から依頼のあった外来患者さまに対して副作用をフォローアップし、院外薬局への情報提供・情報共有を行っています。(現在、月120名程度の患者さまをフォローアップしています。)
薬剤管理指導室
薬剤管理指導室
《持参薬の管理》
入院時に服用しているお薬をお預かりして、内容を確認させて頂いています。
その際、病室へ訪問して、持参薬の他に服用している市販薬、健康食品等の情報、副作 用やアレルギー歴についても確認し、それらの情報を医療スタッフと共有しています。
《お薬の説明》
おもに入院されている患者さまの病室に伺いお薬の説明を行っています。
そして現在どんなお薬を服用しているかを理解して頂き、服用方法・使用方法・保管方 法など入院中や退院後も薬について困ることがないように、お薬について説明をさせて いただいています。
また、入院中に患者さまが使われるお薬や、その投与量が適切であるか、薬の重複や検 査値などをチェックし、安心して治療に専念できるようにサポートさせていただいています。
《薬剤情報の提供》
病棟にあるお薬の在庫・保管・管理、また医師・看護師・その他の医療スタッフへの薬剤情報の提供も行っています。
※薬剤師に相談したいことがありましたら、お気軽に病棟スタッフまでご連絡ください。
病室に伺わせていただきます。
☆お薬手帳をご持参下さい |
お薬手帳には皆さまが安全にお薬を飲んでいただくために、 薬の名前や飲み方、注意点などが記録されています。 お薬手帳を見ればお薬の履歴がわかるため薬の重複や 相互作用を未然に防ぐことができます。 また、アレルギー・副作用が起きた場合なども服用薬の 確認時間の短縮につながります。 入院される際はお薬手帳やお薬の説明書と一緒に 飲んでいるお薬の持参をお願いします。 |
医薬品情報室
医薬品情報室
- 《医薬品の有効性・安全性情報の管理》
厚生労働省などの官公庁や製薬会社、その他学会などから医薬品だけでなく健康食品・サプリメントなどに関するさまざまな情報を収集、評価し管理しています。
そのなかでもとくに医薬品に関することは積極的に情報収集し、その情報の種類や重要度により仕分けし、適切に使うために必要な情報をすみやかに提供できるよう努めています。 - 《各職種の質疑への情報提供》
医師、看護師や病棟担当薬剤師など医療スタッフからの医薬品などに関する疑問や質問に答えることで、関連部署への情報提供や共有につとめ、業務が円滑に行われるように支援しています。
質疑内容は多岐にわたりますが、用法・用量、使用方法、注射薬の溶解後の安定性や配合変化などが多く寄せられています。 - 《薬事委員会への参画》
薬事委員会は、当院で使う医薬品の採用・中止、健康被害(副作用)の報告など採用薬にまつわる事を決めたり報告したりする場であり、薬事委員会の事務局として資料の作成や情報の収集を図っています。 - 《薬剤に関連したマスタのメンテナンス》
電子カルテや部門システムの処方・注射マスタを管理しています。投与量の上限、用法・用量、 併用禁忌などをチェックするシステムを管理し、医師への処方支援をしています。 - 《病棟薬剤業務との連携・支援:TDM》
抗菌薬等を対象にTDMを行い、安全で有効な薬物治療の支援をしています。
※ TDMとは?…Therapeutic Drug Monitoringの略で薬物血中濃度モニタリングのことです。薬の副作用を起こさずに高い効果を実現するために 血液中の薬物濃度を測定し、個々の患者さまに適した投与設計を行っています。 - 《保険薬局との地域連携》
地域の薬剤師会と月1回行われる薬薬連絡会議では、薬事委員会で決定した採用薬品の情報を共有し、患者さま、保険薬局、病院での問題点などを検討しています。
また、定期的に合同研修会も企画しています。
薬剤科の見学について
薬剤科の見学について
薬学部5、6年生を対象に、見学を随時受け付けています。
時間は13時~15時の2時間を予定しています。
希望の学生さんは、大学の実務実習担当の方を通して以下の【問合せ先】から薬剤科:大木までご連絡ください。
【問合せ先】
君津中央病院 薬剤科
TEL:0438-36-1071(代表)
E-mail:pharma-di●kc-hosp.or.jp
《ご注意》
スパムメール対策のため、掲載したメールアドレスは@を●に換えてあります。
お手数ですが、メールを送信するときは、●を@に戻してから送信してください。
地域保険薬局の皆さまへ
地域保険薬局の皆さまへ
当院への所定報告等は、下表に基づきお取り扱いください。
報告等種別 | 報告様式 | 報告先(報告方法) |
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処方箋問合せ票(疑義照会) | Word / PDF | 調剤室(FAX 0438-37-5699) |
残薬調整に係る服薬情報提供書 | Word / PDF | DI室(FAX 0438-36-6299) |
服薬状況報告書(トレーシングレポート) | Word / PDF | DI室(FAX 0438-36-6299) |
外来がん化学療法情報提供書(※) | Word / PDF | 調剤室(FAX 0438-37-5699) |
(※)参考資料
外来がん化学療法有害事象チェックシート PDF
薬薬通信(薬事委員会の結果から)
- 薬薬通信(No237) 2024年2月 PDF
- 薬薬通信(No236) 2023年12月 PDF
- 薬薬通信(No235) 2023年10月 PDF
- 薬薬通信(No234) 2023年9月 PDF
- 薬薬通信(No233) 2023年7月 PDF
- 薬薬通信(No232) 2023年6月 PDF
- 薬薬通信(No231) 2023年4月 PDF
※2022年度以前の情報は君津木更津薬剤師会にお問い合わせください。
がん化学療法レジメン
がん化学療法レジメン
レジメン一覧
当院化学療法運営委員会で承認されたレジメンのうち、公開可能なレジメンを掲載しています。
本資料は、当院でがん治療を受ける患者さまの適正な投与管理を目的として提供するものであり、
その他の目的での用途は想定していません。
投与量、投与スケジュールは、患者さまの状態によって変更される場合があります。
食道がん | 胃がん | 大腸がん | 肝臓がん |
胆道がん | 膵臓がん | 乳がん | 肺がん |
婦人科がん | 泌尿器がん | 頭頚部がん | 皮膚がん |
血液がん | MSI-High |
2024年3月8日 「薬剤科の見学について」更新