リハビリテーション科


Ⅰ.リハビリテーション科理念
急性期リハビリテーションの充実を図るとともに、地域連携の構築を目指します。
Ⅱ.基本方針
- 急性期リハビリテーションを安全におこなうため、知識の習得・技術の研鑽に努めます。接遇とサービスに心がけ心が安らぐ癒しの環境を整えます。
- 他部門との連携を図り効果的リハビリテーションの提供を目指します。
- 近隣他施設とよりよい連携を構築するため、情報の提供・収集に努めます。
Ⅲ.2018年度目標
- 臨床を充実させよう
- 学術活動を充実させよう
- 地域活動を充実させよう
- 教育活動を充実させよう
Ⅳ.施設基準
脳血管疾患等リハビリテーション料Ⅰ・運動器リハビリテーション料Ⅰ・ 呼吸器リハビリテーション料Ⅰ・心大血管リハビリテーション料Ⅰ がんリハビリテーション施設(2014年6月)
Ⅴ.職員配置
- 理学療法士 21名
- 作業療法士 12名
- 言語聴覚士 5名
- 鍼灸師 1名
- 医療助手 2名
【理学療法部門】
〔対象〕脳血管疾患・神経筋疾患や脊髄損傷、関節の疾患や下肢の外傷によって身体に障害を負った方、呼吸障害や手術後の体力が低下した患者様。運動発達の経過観察が必要な乳幼児。
〔内容〕筋力強化や体力向上、車椅子の乗り降りや、歩行練習を実施し早期社会復帰を目指します。自宅へ退院される方には必要に応じて家屋改造指導なども行います。
単に移動能力の獲得のみを目指すのではなく、地域生活期のQOLを考慮して、作業療法・言語療法部門と連携しながら退院支援を行います。


【作業療法部門】
〔対象〕脳血管疾患や脊髄損傷、手の外傷によって、身体に障害を負った方
〔援助手段〕関節可動域訓練・筋力強化訓練
食事動作やトイレ動作などの日常生活動作訓練、福祉用具の紹介
手工芸などの作業活動
生きがい探しのためのサポート
当院の作業療法部門は御自宅での生活を獲得する為、和式生活の為の畳スペース、調理訓練のための昇降式IHキッチンを備えています。また作業療法士12名が交代で病棟に出向き日常生活に密着した訓練も早期から実施しています。



【言語聴覚部門】
言語聴覚士は脳卒中や脳挫傷といった脳血管障害によって言葉や飲み込みに障害のある方たちにさまざまな訓練を行っております。また言葉の発達の遅れや発音が気になるお子さまに関する相談や指導も行っています。
さらに言語障害のある方だけではなく、もの忘れなどが気になる方の「もの忘れ検査」なども実施しています。
私たち言語聴覚士はみなさまのお役に立てるようにさまざまな活動をしております。
*「物忘れ検査」は人間ドッグのオプション検査です。事前申し込みが必要です。


Ⅵ.治療実績 (2017年度)


- 2010年度から脳卒中連携パスを稼動しています。
- 2013年度から大腿骨頚部骨折パスを稼動しています。
Ⅶ.千葉県助成事業(2015年度から実施)
1.リンパ浮腫管理事業
医師の診察と処方後リハビリで予約をお受けします。
- 目的:リンパ節郭清術後の浮腫の自己管理をサポートします。
- 日時:毎月第1水曜日13:00から14:00
- 内容:リンパ浮腫に対するドレナージ指導・周計計測・生活指導・スリーブやタイツの採寸・装着
2・健康管理事業
医師の診察と処方後リハビリで予約をお受けします。
- 目的:地域住民(糖尿病治療中の方)の健康年齢向上を目指します。
- 日時:5日/週(月~金)2時間程度/日 1日4人程度
- 内容:体力測定(歩行年齢や脚力年齢、バランステスト)を行い、自身の体力について認識することと、それに体力に合わせた運動プログラムをアドバイスします。
- 検査(15分程度)
- アキレス腱反射・振動覚検査・立ち上がりテスト・2ステップテスト
- 握力・片脚立位時間・足関節可動域・足指可動域・10m歩行・ロコモチェック
- 運動指導(10分程度) 足部ストレッチ・低負荷筋力トレーニング
Ⅷ.学会・研究活動
H29年度 研究業績
【一般口演】
・古川大輔,村西幸代,石渡智一,山下大貴,西村雅史,黒岩眞吾,他.咽喉マイクを使用した摂食嚥下健診用システムの開発,第18回日本言語聴覚学会,2017
・村西幸代,古川大輔,金子孝輝,松下みのり,黒岩眞吾.失語症者向けナースコールアプリによるトイレ自立にむけた訓練の試み,第18回日本言語聴覚学会,2017
・石渡智一,古川大輔, 村西幸代,関田恭子.失語症者に対する補聴器適合 語音聴力検査の試み,第43回日本コミュニケーション障害学会,2017
・古川大輔,村西幸代,黒岩眞吾.簡易AACアプリ『スイッチボイス』の開発,第 43 回日本コミュニケーション障害学会,2017
・村西幸代,古川大輔,黒岩眞吾.ICT機器による言語訓練の可能性を考える-人型ロボットによる呼称訓練-,第43回日本コミュニケーション障害学会,2017
・古川大輔,石渡智一,村西幸代,髙橋直樹,藤田翔太,西村雅史,西田昌史,黒岩眞吾.食道入口部通過時に発生する嚥下音の分析,第23回日本摂食嚥下リハビリテーション学会,2017
・古川大輔,村西幸代,黒岩眞吾.急性期患者への簡易AAC(代替拡大コミュニケーション機器)導入訓練,第 57 回全国国保地域医療学会,2017
・村西幸代,古川大輔,金子孝輝,松下みのり,黒岩眞吾.ナースコール使用のための言語訓練~失語症者向けナースコールアプリの開発~,第57回全国国保地域医療学会,2017
・古川大輔,村西幸代,石渡智一,山下大貴,西村雅史,黒岩眞吾,他.咽喉マイクを使用した摂食嚥下健診用アプリの開発,第56回全国自治体病院学会,2017 ※最優秀演題受賞
・村西幸代,古川大輔,黒岩眞吾.ICTロボットによる言語訓練の試み-,第56回全国自治体病院学会,2017
・笠原啓介,高橋裕那,井上久登.2型糖尿病患者の性格特性と運動状況についての検討,第66回千葉県国民健康保険直営診療施設医療学会,2017 ※優秀演題受賞
・井上久登,高橋裕那,笠原啓介.肥満症を有する2型糖尿病患者の運動療法の継続について~スマートフォンアプリを利用した一症例~,第66回千葉県国民健康保険直営診療施設医療学会,2017
・石渡智一,古川大輔,村西幸代,関田恭子.失語症者に対する補聴器適合 語音聴力検査の試み,第66回千葉県国民健康保険直営診療施設医療学会,2017
・古川大輔,石渡智一,村西幸代,髙橋直樹.急性期における咳テストの検討,第41回日本嚥下医学会,2018
・井上久登,肥満糖尿病患者の運動療法について,第3回日本糖尿病理学療法学会症例報告学術集会,2018
・榎本凌,低栄養(呼吸障害)とリハビリテーションの関わりについて,第23回千葉県理学療法士学会,2018
・野﨑貴裕,心因性運動麻痺に対して自己認識を働きかけ自宅退院へと至った症例,第19回日本作業療法士学会,2018
・細野由佳,生活背景を考慮し、心理的側面回復に合わせて介入し自宅退院した症例,第19回千葉県作業療法士学会,2018
・中頭賢志郎,両上肢手指切断患者における作業用義肢の検討,第19回千葉県作業療法士学会,2018
【ポスター発表】
・渡邉亜美,原瞳,原悠一,高橋裕那,加野彩香,笠原啓介,児玉美香,病院勤務の事務職員の身体活動量は労働生産性に影響するか,第20回日本運動疫学会,2017
・阿部遼,高橋裕那,加野彩香,笠原啓介,小児生活習慣病対策運動プログラム~地域全体での小児肥満の減少目指して~,第20回日本運動疫学会,2017
・松木裕史,当院ICUにおける専任運動療法開始後の専任制実施年度と非実施年度の比較による専任制の有用性の検討,第56回全国自治体病院学会,2017
・岩瀬大樹,地域リハビリテーション広域支援センター活動報告~災害リハビリテーションを通した地域連携,第56回全国自治体病院学会,2017
・倉澤直樹,急性期における自動車運転再開の支援,第56回自治体病院学会,2017
・高橋裕那,井上久登,笠原啓介,耐糖能異常を認めた妊婦の運動療法に関する意識調査と介入効果の検討,第60回日本糖尿病学会年次学術集会,2017
・井上久登,高橋裕那,笠原啓介,肥満症を呈する糖尿病患者における運動指導について,第60回日本糖尿病学会年次学術集会,2017
・笠原啓介,高橋裕那,井上久登,2型糖尿病患者の性格特性と運動状況について,第60回日本糖尿病学会年次学術集会,2017
【出前講座】
笠原啓介:健康寿命を延ばすカギ,富津市中央公民館,2017.6.7
加野彩香,飯川雄:健康寿命を延ばすカギ,君津教育会館,2017.7.6
村西幸代:コミュニケーションに障害のある方との会話,君津市生涯学習交流センター,2017.7.11
下田辰也:認知症の理解と対応,特別養護老人ホーム中郷記念館,2017.7.19
下田辰也:認知症の理解と対応,木更津市岩根西公民館,2017.9.13
下田辰也:認知症の理解と対応,富津市民会館,2017.9.14
飯川雄:腰痛予防体操,袖ケ浦市長浦公民館,2017.9.15
下田辰也:認知症の理解と対応,サロン新御堂寺,2017.9.20
海老原孝彦:腰痛予防体操,木更津市高須集会所,2017.9.22
飯川雄:健康寿命を延ばすカギ,木更津市西清川公民館,2017.10.25
下田辰也:認知症の理解と対応,木更津市文京公民館,2017.11.16
加野彩香:健康寿命を延ばすカギ,君津教育会館,2017.11.30
海老原孝彦:腰痛予防体操,君津市清和公民館,2018.2.8
【講演など】
笠原啓介:糖尿病の運動療法,千葉糖尿病教育スタッフ研究会集中講義,2017.6.4
児玉美香:脊髄小脳変性症の理解と対応,木更津保健所,2017.7.7
松木裕史:内部障害,平成29年度千葉県理学療法士会新人教育プログラム,千葉医療福祉専門学校,2017.9
村西幸代:重度失語症症例の長期経過~出来ることから考える言語訓練~,平成29年度言語聴覚士研修会,国立障害者リハビリテーションセンター学院,2017.9.8.~9
飯川雄:君津POS連地域支援作業部会の活動報告,第8回君津圏域公開フォーラム,君津中央病院,2017.9.10
金子義信:発達障がいを持った子どもを理解するための手立て①,木更津市桜井公民館,2017.10.4
笠原啓介:糖尿病患者の性格特性と運動について,筑波大学付属病院リハビリテーション部,茨城,2017.10
笠原啓介:糖尿病運動治療の初めの一歩,さんむ糖尿病学術講演会,さんむ医療センター,2017.11.2
金子義信:発達障がいを持った子どもを理解するための手立て②,木更津市桜井公民館,2017.11.15
加野彩香:ロコモとサルコで創める地域再生~ロコモ予防、サルコペニア予防で伸ばす健康寿命/増やせ元気な高齢者!,第66回千葉県国民健康保険直営診療施設医療学会,シンポジスト,2017
笠原啓介:最近の糖尿病療養指導に関わるトピックス~それぞれの立場から~,第11回千葉県糖尿病対策推進会議講習会,シンポジスト,2018.1.28
古川大輔:はやく気づこう!喉の“老化”~あなたの喉は大丈夫?~認知症カフェすなみほっとサロン(オレンジプラン 認知症施策推進5カ年計画),君津市周南公民館,2018.2.16
笠原啓介:糖尿病運動療法を考える,第26回千葉県糖尿病療養指導研究会、千葉市,2018.2.18
古川大輔:急性期の摂食嚥下の活動と連携体制,第9回千葉県脳卒中等連携の会,東京ベイ幕張ホール,2018.2.18
中頭賢志郎:介護予防事業への取り組みについて,第2回千葉県介護予防の推進に資する専門職育成研修,長生教育会館,2018.2.25
飯川雄:左島前部を中心とした脳梗塞例の臨床所見,第24回脳機能とリハビリテーション研究会定例勉強会,2018,3,4
【書籍】
村西幸代,吉畑博代:言語聴覚士のためのAAC入門,第5章 失語症と発語失行におけるAAC,協同医書出版社,pp186-225,2017
村西幸代,髙山亜希子,上杉由美,鈴木和子,井上澄香:CD版そのまま使える失語症教材①,文章読解,株式会社エスコアール,2018
過去の業績は下記のリンクよりご覧いただけます。
Ⅸ.地域活動
地域リハビリテーション支援事業を関連機関と企画運営し、君津圏域のリハビリ・介護職の教育研修に努めています。介護予防事業への協力や、地域リハケアカンファレンスも開催しています。
市民向け出前講座:腰痛予防・転倒予防(ロコモ)・介護予防・小学校の福祉体験学習
医療職・介護職向けのセミナー:腰痛予防・ロコモ・起居移乗動作介助指導・リスク管理・褥瘡予防のポジショニング・誤嚥性肺炎予防のポジショニングと口腔ケア
今年度は災害リハビリテーションシンポジウム、小児リハビリ連携の会を企画しています。
(地域リハビリテーション広域支援センター事業研修会をご参照ください)
地域リハビリテーションについてご意見をお寄せください。Mail:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。
≪ご注意≫
スパムメール対策のため、掲載したメールアドレスは@を●に換えてあります。
お手数ですが、メールを送信するときは、●を@に戻してから送信してください。
2018年08月31日 定期確認実施