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救急・集中治療科

救命救急センター(救急科・集中治療科)

救命救急センター(救急・集中治療科)

診療内容と特徴

当科は救急および集中治療の専門医により構成されており、昼夜・休日を問わず、重症患者を受け入れております。
救急患者のうち明らかに担当科が判明している患者さまについては各科が中心となり救急診療を行っておりますが、多発外傷、中毒、心肺停止、多臓器不全などの重症病態や担当科が多岐に渡る場合には、当科が初期治療を担当するとともに、院内各科との連携を密にしつつ初期治療に引き続く集中治療を行っております。また、ドクターヘリを運営しており、南房総を中心として積極的に病院前診療を展開しています。 ドクターヘリ事業へリンク(ドクターヘリ『10の証言』(15分14秒)動画)

診療スタッフ紹介

氏名 北村 伸哉 kitamura R
職名 副院長
患者総合支援センター長
病床管理部長
医務局医師事務作業補助管理室長
出身校(卒業年) 千葉大学(平成元年)医学博士
認定資格等 日本救急医学会・評議員・指導医、救急科専門医
日本集中治療医学会・評議員・集中治療専門医
日本外科学会・外科専門医
日本航空医療学会・理事、認定指導医
日本臨床救急医学学会・評議員
日本腹部救急医学会・評議員・腹部救急認定教育医
日本 Acute Care Surgery 学会・評議員・認定外科医
日本外傷学会・評議員・外傷専門医
日本災害医学会・評議員・社会医学系専門医・指導医
日本血液浄化学会・認定指導者
日本スポーツ協会・公認スポーツ医
日本障害者スポーツ協会・公認障害者スポーツ医
日本ブラインドマラソン協会・医事委員
日本ライフセービング協会・認定ライフセーバー・メディカルダイレクター
日本DMAT登録隊員・統括DMAT資格
JPTEC関東・副代表
ICLSコースディレクター
MCLS管理世話人
日本救急医学会関東地方会・幹事・SOS-KANTO委員会委員長
専門分野・研究分野 救急/集中治療・血液浄化法・外傷一般
航空医療、SIRSの病態、急性膵炎診療ガイドライン
心肺停止の疫学、病態

 

氏名 加古 訓之 準備中
職名 医務局救命救急センター長
出身校(卒業年) 浜松医科大学(平成10年)
認定資格等 日本救急医学会・救急科専門医
日本内科学会・総合内科専門医
日本航空医療学会・認定指導医
日本DMAT登録隊員
MCLS世話人
専門分野・研究分野  

 

氏名 島田 忠長 準備中
職名 医務局救命救急センター救急科部長、科長
医務局救命救急センター集中治療科科長
出身校(卒業年)  
認定資格等  
専門分野・ 研究分野  

 

氏名 岩瀨 信哉 準備中
職名 医務局救命救急センター救急科医長
出身校(卒業年) 千葉大学(平成23年) 医学博士
認定資格等 日本救急医学会・救急科専門医
日本集中治療医学会・集中治療専門医
日本DMAT登録隊員
ICLSディレクター
専門分野・ 研究分野  

 


後期臨床研修医

 

氏名 飯澤 勇太 準備中
職名 後期臨床研修医
出身校(卒業年)  
認定資格等  
専門分野・ 研究分野  

 

氏名 斉藤 千宙 準備中
職名 後期臨床研修医
出身校(卒業年)  
認定資格等  
専門分野・ 研究分野  

 

氏名 永井 真行 準備中
職名 後期臨床研修医
出身校(卒業年)  
認定資格等  
専門分野・ 研究分野  

 


2024年4月1日「診療スタッフ紹介」定期更新実施

救命救急センター 救急科・集中治療科

救急・集中治療科

救命救急センター長挨拶

 1996年に現副院長である北村伸哉先生が当院で救急・集中治療科を開設され、常勤救急医による救命救急センターの運用が本格的に開始されました。その後現在に至るまで、多発外傷、急性中毒、多臓器不全、心肺停止などの重症患者の初期診療および集中治療室での診療と担当科が多岐にわたる救急患者の初期診療および入院治療を関連する科と協力して行ってきました。
近年、日本集中治療医学会から集中治療室での専従医を配置することが提言され、当救命救急センターもその提言に沿い救急・集中治療科から主に救急外来での初期診療や院内での救急対応、集中治療室以外での病棟管理を行う救急科と集中治療室での診療を主に行う集中治療科の2部門を救命救急センター内に設置することになりました。現状では、人員不足の為、2部門を完全に分離するまでに至っておりませんが、今後2部門として運営できるように進めていきたいと思います。

 当救命救急センターは、君津保険医療圏において、
①日夜市民の健康を守り地域の医療を支えていただいている医師会の皆様方の再度の砦としての役割
②災害時、地域災害拠点病院として災害対応の主要機関としての役割
③地元の救急救命士をはじめとする救急隊員の教育・研修に取り組むメディカルコントロールの拠点として役割
④救急科専門医養成の研修修練機関としての役割
などを引き続き果たしていきたいと思います。また、今後起こり得る当医療圏の医療体制の変化に応じて、当救命救急センターの役割も柔軟に対応できればと考えております。

 最後に、大怪我や重症の病気についてセカンドオピニオンをお求めの方、治療に難渋している医師会の皆様方、私たちの仕事に興味を持ち、見学を希望する学生・研修医やお力を貸していただける医師の方々はどうぞ遠慮無く、ご連絡ください。

君津中央病院救命救急センター長 加古訓之

施設紹介

 千葉県内には14の救命救急センターがあり、その一つである当院は病床数660床、うち救急部門としてICU(集中治療室)11床、CCU(冠疾患集中治療室)6床、HCU(高度治療室)16床を擁する併設型救命救急センターです。その中核となりICUを管轄、院外救急患者だけでなく、院内の重症患者、大手術後の患者まで診療範囲としているのがわれわれ救急・集中治療科です。
 現在のスタッフは日本救急医学会指導医2人を含む救急科専門医4人、救急科専門医をめざす専攻医3名であり、この他、外科学会専門医、総合内科医専門医および日本集中治療医学会専門医・外傷専門医などの資格も有している critical care physician です。われわれはこのように救急医療と集中治療をcritical careとしてとらえ、迫り来る救命困難な病態に果敢に挑んできました。脳血管障害や虚血性心疾患など明らかに担当科が判明している患者については各診療科が中心となり救急診療を行い、多発外傷、中毒、心肺停止、多臓器不全などの重症病態や担当科が多岐に渡る場合にはわれわれ、救急・集中治療科が初期治療を担当するとともに、院内各科との連携を密にしつつ初期治療に引き続く集中治療も行っています。
 このようなシステムは併設型救命センターの典型であり、そのメリットをフルに生かした綿密な診療を心がけています。しかし、2024年より働き方改革のため、地域全体の医療密度が低下しており、深刻な問題になっています。 その問題とは、市民の健康を365日守ってきた二次救急輪番制度が崩れつつあることです。また、君津中央病院自体の医師・看護師不足も拍車をかけています。 この難局を地域医師会と力をあわせていかに乗り切るか、公立病院としての真価を問われています。

救急・集中治療科の歩み

 君津中央病院は人口約33万人を擁する富津,君津,木更津,袖ヶ浦各市自治体が経営する南総唯一の国保直営総合病院です。

 その設立は日本に初めて国民健康保険が生まれた昭和13年にまで遡ります。 当時はまだ、医療費が各医院・病院でまちまちであり、この新たな保険制度を導入し、住民に統一された安価な医療費で医療を提供しようというのが当院設立の趣旨でありました。"愛の君津病院"と親しまれ、戦火をくぐり、50年あまり地域に密着した医療を提供し続けた当院が大きな事件に直面したのは昭和50年6月に発生した"たらい回し事件"でした。当地域の救急医療体制は昭和40年にはすでに"自宅待機日曜当番医制"を中心に歩み始めており、県内では高い評価を受けておりましたが、当地域の臨海工業地帯造成計画に伴い、産業構造の変化と人口の急増が起こり、住民の救急医療に対する要望に応えきれなくなってきました。そこで、昭和49年8月、行政機関、医療機関、住民代表、学識経験者により君津郡市地域医療協議会が設立され、救急医療体制の整備について活発な活動が開始されました。事件はそのやさきの出来事でした。
 この事件は31歳の男性が当院近くの国道上で交通事故に遭い、事故発生後、2時間以上にわたり、25軒もの病院に診療を断られ、40kmあまり離れた国立病院にて翌朝死亡したというものでした。診療依頼をされた医療機関のなかに当時、救急告示病院であった当院も入っていたことから、患者の親族が原告となり、国・県そして当院を相手取って千葉地裁に訴訟をおこしました。このため、あらためて救急医療体制のあり方を見直す気運が高まり、二度とこのような悲惨な事が起きぬよう対策が話し合われました。

 その対応は早く、昭和50年9月1日には夜間急病診療所が誕生。同時に輪番待機制二次病院の活動が自発的に開始されました。さらに昭和58年4月,当院に救急管理棟が増築され、救命救急センターの指定を受け、内科・外科・小児科・脳神経外科・産婦人科(平成5年4月からは新生児科も当直を開始)が24時間常駐するに至り当地域の一次?三次の救急体制が確立されたのです。しかし、傷病の多様化、医療の高度化に伴い、各科対応の三次救急診療では担当科の負担が大きくなり、また,多発外傷や中毒、熱傷、多臓器不全などの重症病態に対しては十分な対応が難しくなってきました。そこで、救急体制の見直しとICUの整備のために、千葉大学医学部救急医学教室(現千葉大学大学院医学研究院救急集中治療医学)に救急および集中治療の専門医派遣を依頼、平成8年4月、救急・集中治療科の診療が開始されました。なお、翌年3月にはシネアンギオ室も完成、循環器内科による虚血性心疾患の24時間対応も可能となりました。

診察内容 臨床

 救急・集中治療科開設時、診療担当を決めるにあたり、幾度となく会議が行われました。当初の病院側の思惑は救急外来の整理、今でいうER運営にあったようです。しかし、現場の意見は一般救急と特殊救急(脳卒中、ACS)は当直する7系統(外科系、内科系、小児科、産婦人科、新生児科、中枢神経系、循環器系)が引き受けるので、彼らが難渋する重症病態や担当科が多岐にわたる場合に対応してほしい、というものでした。このため、全国ではER型全盛の中、3次救急患者を中心に外来からICUまで一貫して診療を継続する旧いタイプの救急医が救命救急センターの中核を担っています。ただし、外傷に関しては旧病院時代からER方式を採用し、肘内障から多発外傷まで重軽傷を問わず、初診から担当しております。ICUにおける重症患者に対して“細胞レベルでの蘇生”を中心に始まった当科でありましたが、時代のニーズに対応するために、地域救急医療体制、病院前救護、メディカルコントロール体制の確立や災害医療と守備範囲をマクロの世界へ拡大、さらに2009年1月19日にはドクターヘリ事業実施病院に指定され、担当領域も君津郡市から千葉県へと広がることになりました。それ以来、病院外へ出かけていく医療活動が活発化し、病院で待っていることしか知らなかったわれわれにとっては大きなパラダイムシフトでありました。このほか、東日本大震災、関東・東北豪雨にDMATを派遣、令和元年15号台風ではDMAT活動拠点本部として被災医療施設の救難に重要な役割を果たしました。

 新病院に移転してはや20年目を迎えました。救急患者は年間10000名とやや減少傾向にありますが、救急車搬入数は5660台とその割合は増加傾向です。このうち1400名あまりの救急患者を当科が担当していますが、その約半数は外傷患者です。当院は日本外傷学会外傷専門医研修施設に認定されていますが、この専門施設の数は千葉県内には5箇所、全国でも110箇所しかありません。今後も年間400回出動の君津ドクターヘリとあわせて南房総の要として機能していきます。
ICU/CCU入室患者は年間約500名。循環器科、心臓血管外科が担当するCCUが300名、脳神経外科が担当するICU症例が100名、残りの最重症100名を当科が担当します。これらは発外傷を含む重症外傷、敗血症ショックや消化管穿孔、重症急性膵炎等の汎発性腹膜炎を含む重篤な腹部救急疾患です。これらに対してCHDF(持続的血液濾過透析)を中心とする血液浄化法や人工呼吸, ECMO等の人工補助装置を用いて綿密な集中治療を行っています。新型コロナウイルスパンデミック禍ではECMO導入5例を含む7例のCOVID-19の治療を行いました。

教育

 急性心筋梗塞の約半分は病着までに命を落とすと言われますが、そのほとんどが致死的不整脈(心室細動/無脈性心室頻拍;VF/pulseness VT)と考えられます。これらに対する最も有効な対処法は電気的除細動ですが、平成15 年度からは救急救命士が、次いで一般の救急隊員や一般市民に対してその使用が自分の判断で施行できるようになりました。これにより、従来、救命できなかった致死的不整脈による院外心肺停止患者の救命率改善が劇的に改善されました。このように院外心肺停止患者の蘇生においては発見した市民と現場の救急隊の役割は大きく、病院前救護(プレホスピタルケア)の充実こそが地域の致死的な病態による死亡率を減少させると考えます。このような観点より当院では千葉県消防学校救急科の実施研修や救急救命士の就業前および養成前病院研修を受け入れ、就業後も定期的に研修を行うほか、当院での症例検討会や病院前外傷救護(JPTEC)のプロバイダーコースや蘇生トレーニングコース(ICLS)、多数傷病者への医療対応標準化トレーニングコース(MCLS)の開催を通じて、当院・当科との連携を強め、救急隊のレベルアップを図ってきました。地元の救急救命士をはじめとする救急隊員の教育・研修に取り組み、彼らの抱える様々な不安や問題点にこたえるのもこの地域を管轄する救命センターである当院・当科の役目です。

 当院には毎週水曜日に千葉大学医学部から臨床実習に来る学生だけでなく、夏休みや冬休みを利用して自主的に実習を希望した学生・研修医もおとずれます。皆、短い期間の中で、様々な事例に触れ、できるだけ多くのことを吸収しようとする意欲に溢れています。もっとも新しい研修医制度が始まり、できるだけ多くの経験をできる病院、自分にあった働きやすい病院を探す必要性が生じたためでもありますが、その数は160名を超え、北は北海道、南は沖縄から全国各地の医学部から集まりました。当院も少しは知名度が上がったのかもしれません。これからももっと多くの学生に見学、受験していただけるような環境を提供し、いつでも、どこでも、どんな病気でも診ることができる、診なければならない、という医療の原点=救急医学に興味を持っていただける学生・研修医を増やしたいと思います。


2024年4月18日 定期更新実施

救急・集中治療科-クリニカルクラークシップ

 

救急・集中治療科-クリニカルクラークシップ

救急・集中治療科 クリニカルクラークシップ研修カリキュラム

1.一般目標(GIO)
(1)救急システムの概要を理解する.
(2)適切な救急初療を行うために,医師として必須の基本手技を身につける.
(3)重症救急患者を集中治療室(ICU)で管理するために,重症患者の病態を把握し,
  かつ重要臓器不全に対する各種人工補助療法を理解する.
(4)救急部・集中治療部で診療すべき患者を識別する能力を身につける.

2.行動目標(SBOs)
(1)プレホスピタルケアについてその概要を説明できる.
   救急搬送システムにつき説明できる.
   救急救命士,救急隊員の業務を説明し,協力して救急業務を遂行できる.

(2)救急患者の病態を的確に把握できる.
  1)心肺停止(CPA)を診断できる.
  2)バイタルサインのモニタリングの意義を理解し,説明できる.
  3)各種shockの病態を説明できる.
  4)多発外傷患者の病態につき説明できる.
  5)侵襲に対する生体反応につき説明できる.
  6)全身性炎症反応症候群(SIRS)につき説明できる.

(3)救急患者に対する診療における処置および検査の優先順位を決定し,施行できる(triage).
  1)一次救命処置につき説明し、施行できる.
   a.心肺脳蘇生法(CPCR)の原理を説明できる.
   b.気道確保を実施できる.
   c.人工呼吸を的確に施行できる.
   d.心臓マッサージを的確に施行できる.
2)二次救命処置につき説明し,施行できる.
   a.気管内挿管を施行できる.
   b.静脈確保,中心静脈確保を施行できる.
   c.救命処置に使用する薬剤の種類と使用法につき述べ,実施できる.
   d.電気的除細動器を用い,洞調律に復帰できる.
3)多発外傷・熱傷・急性腹症患者のtriageを行うことができる.
   a.救命処置を行うことができる.
   b.各種モニターを装着することができる.
   c.重症度を判定することができる.
   d.診断の段取りを計画することができる.
   e.適切な診療科にコンサルトすることができる.
4)薬物中毒患者を初療する.
   a.薬物同定のための情報収集ができる.
   b.胃洗浄を施行することができる.
   c.活性炭経口大量投与法を施行することができる.
   d.血中よりの薬物排除法の種類を列記することができる.
   e.薬物中毒に対する血液浄化法の適応を述べることができる.

(4)どのような重症患者をICUで管理するべきであるか選択することができる.
  1)集中治療室入室患者の重症度評価法の種類を列挙し,
   その有用性につき説明することができる.
  2)多臓器不全(MOF)の病態を説明し,診断することができる.

(5)ICUにおける重症患者管理につき説明し,実施することができる.
 1)急性心不全患者に対する薬物療法,IABP,人工心肺につき説明することができる.
 2)急性呼吸不全の病態を把握し,人工呼吸管理,人工呼吸器につき説明することができる.
 3)急性肝不全・劇症肝炎患者の病態につき説明し,
  人工肝補助療法の適応を述べることができる.
 4)急性腎不全患者の管理法を述べることができる.
 5)多臓器不全患者に対する血液浄化法の有用性につき説明し,
  Blood access確保の 介助を行い,持続的血液濾過透析の実施を介助することができる.
 6)重症患者の水分・電解質・酸塩基平衡の異常を指摘し,その病態を把握した上で,
  その患者にふさわしい輸液管理を実施することができる.
 7)多臓器不全患者に対する栄養管理について説明できることができる.

研修プログラム
1)以下の診察法を実施し,所見を解釈できる.
 神経学的診察、胸部診察、 腹部診察(直腸診を含む)
2)以下の基本的検査法を実施あるいは指示し,結果を解釈できる.
 血算,血液型判定・交差適合試験,心電図,動脈血ガス分析,血液生化学的検査,
 血液免疫血清学的検査,細菌学的検査・薬剤感受性検査,肺機能検査,超音波検査,
 単純X線検査,造影X線検査,X線CT検査
3)以下の基本的治療法の適応を決定し,実施できる.
 薬物療法,輸液,輸血,経腸栄養法,中心静脈栄養法
4)以下の基本手技の適応を決定し,実施できる.
 気道確保,挿管手技,注射法,採血法,穿刺法,導尿法,浣腸,ガーゼ交換,
 ドレーン・チューブ類の管理,胃管の挿入と管理,局所麻酔法,創部消毒法,
 簡単な切開・排膿,皮膚縫合法,包帯法,軽度の外傷・熱傷の処置
5)以下の救急処置を行い,専門家に依頼できる.
 バイタルサインの把握,重症度・緊急度の判断,心肺脳蘇生術の適応判断と実施,
 指導医や専門医(専門施設)への申し送りと移送
6)以下のスタンダードプレコーションを実施あるいは重要性を認識し,適切に対応できる.
 肝炎,HIV感染症やMRSA等の院内感染症の予防

3.研修目標
(1)経験すべき症状・病態
  1)緊急を要する疾患・病態 心肺停止,脳血管障害,多発外傷,急性心筋梗塞,
   肺炎,気管支喘息, 熱中症,アナフィラキシーショック,急性薬物中毒,熱傷
  2)頻度の高い症状
   ショック,意識障害,頭痛,けいれん発作,めまい,胸痛,呼吸困難,
   腹痛,嘔吐,吐下血,下痢,乏・無尿


2023年5月17日 定期確認実施

救急・集中治療科-前期臨床研修プログラム

救急・集中治療科-前期臨床研修プログラム

  救急・集中治療科 前期臨床研修プログラム

1.一般目標(GIO)
  (1)救急システムの概要を理解する.
  (2)適切な救急初療を行うために,医師として必須の基本手技を身につける.
  (3)重症救急患者を集中治療室(ICU)で管理するために,重症患者の病態を把握し,かつ重要臓器不全に対する各種人工補助療法を理解する.
  (4)救急部・集中治療部で診療すべき患者を識別する能力を身につける.
  (5)災害医療の基本を理解する

2.行動目標(SBOs)
  (1)プレホスピタルケアについてその概要を説明する.
    救急搬送システムにつき説明する.
    救急救命士,救急隊員の業務を説明し,協力して救急業務を遂行する.
    地域のメディカルコントロール体制を把握する

  (2)救急患者の病態を的確に把握する(assessment).
    1)心肺停止(CPA)を診断する.
    2)バイタルサインのモニタリングの意義を理解し,実施する.
    3)各種shock の病態を説明する.
    4)意識レベルを評価する.
    5)侵襲に対する生体反応につき説明する.
    6)sepsis の病態を説明し,診断する.

  (3)救急患者に対する診療における処置および検査の優先順位を決定し,施行する(triage).
    1)一次救命処置(BLS)につき説明し、施行する.
     a.心肺脳蘇生法(CPCR)の原理を説明する.
     b.気道確保の方法を列記し,実施する.
     c.人工呼吸を的確に施行する.
     d.心臓マッサージを的確に施行する.

    2)二次救命処置(ACLS)につき説明し,施行できる.
     a.気管内挿管を施行する.
     b.静脈確保,中心静脈確保を施行する.
     c.救命処置に使用する薬剤の種類と使用法につき述べ,実施する.
     d.電気的除細動器を用い,洞調律に復帰できる.

    3)外傷・熱傷・急性腹症患者の初期治療、triage を行う.
     a.救命処置を行う.
     b.各種モニターを装着する.
     c.重症度を判定する.
     d.診断の段取りを計画する.
     e.適切な診療科にコンサルトする.

    4)薬物中毒患者を初療する.
     a.薬物同定のための情報収集ができる.
     b.胃洗浄を施行する.
     c.活性炭経口大量投与法を施行する.
     d.血中よりの薬物排除法の種類を列記する.
     e.薬物中毒に対する血液浄化法の適応を述べる.
 
    5)災害時の医療
     a.トリアージの概念を説明できる
     b.災害時の救急医療体制を理解し、自己の役割を把握する

  (4)どのような重症患者をICU で管理するべきであるか選択する.
    1)集中治療室入室患者の重症度評価法の種類を列挙し,その有用性につき説明する.
    2)多臓器不全(MOF)の病態を説明し,診断する.

  (5)ICU における重症患者管理につき説明し,実施する.
    1)急性心不全患者に対する薬物療法,IABP,人工心肺につき説明する.
    2)急性呼吸不全の病態を把握し,人工呼吸管理,人工呼吸器につき説明する.
    3)急性肝不全・劇症肝炎患者の病態につき説明し,人工肝補助療法の適応を述べる.
    4)急性腎不全患者の管理法を述べる.
    5)多臓器不全患者に対する血液浄化法の有用性につき説明し,Blood access 確保の介助を行い,持続的血液濾過透析の実施を介助する.
    6)重症患者の水分・電解質・酸塩基平衡の異常を指摘し,その病態を把握した上で,その患者にふさわしい輸液管理を実施する.
    7)多臓器不全患者に対する栄養管理について説明できる.

研修プログラム
  1)以下の診察法を実施し,所見を解釈できる.
   神経学的診察、胸部診察、 腹部診察(直腸診を含む)
  2)以下の基本的検査法を実施あるいは指示し,結果を解釈できる.
   血算,血液型判定・交差適合試験,心電図,動脈血ガス分析,血液生化学的検査,
   血液免疫血清学的検査,細菌学的検査・薬剤感受性検査,肺機能検査,超音波検査,
   単純X線検査,造影X線検査,X線CT検査
  3)以下の基本的治療法の適応を決定し,実施できる.
   薬物療法,輸液,輸血,経腸栄養法,中心静脈栄養法
  4)以下の基本手技の適応を決定し,実施できる.
   気道確保,挿管手技,人工呼吸、心マッサージ、除細動、注射法,緊急薬剤、採血法,穿刺法,
   導尿法,胃管の挿入と管理,圧迫止血法,局所麻酔法,簡単な切開・排膿,皮膚縫合法,創部消毒法,
   ガーゼ交換,軽度の外傷・熱傷の処置,ドレーン・チューブ類の管理,包帯法,緊急輸血

  5)以下の救急処置を行い,専門家に依頼できる.
   バイタルサインの把握,重症度・緊急度の判断,心肺脳蘇生術の適応判断と実施,
   指導医や専門医(専門施設)への申し送りと移送
  6)スタンダードプレコーションの重要性を認識し、適切に施行できる。

3.研修目標
  (1)経験すべき症状・病態
    1)緊急を要する疾患・病態
     心肺停止、意識障害,脳血管障害,ショック,急性心不全,急性呼吸不全,急性腎不全,急性消化
     管出血,外傷(頭部,脊髄,胸部,腹部,骨盤骨折,四肢外傷),熱傷,急性中毒,
     誤嚥(ピーナッツなど),アナフィラキシー、急性感染症
    
    2)頻度の高い症状
     発疹、発熱、頭痛、めまい、失神、けいれん発作、視力障害、鼻出血、胸痛、動悸、呼吸困難、
     咳・痰、嘔気・嘔吐、吐下血、腹痛、便通異常、腰痛、歩行障害、四肢のしびれ、血尿、排尿障害

LS 週間スケジュール

8:30~ ICU 入院患者観察
     救急外来 救急患者対応(診察、検査、処置、救急蘇生など)
9:20~ ICU カンファレンス
     ICU 重症患者管理(診察、検査、処置、各種人工補助療法取り扱い)
16:00~ ICU カンファレンス
      夜間救急患者対応(診察、検査、処置、救急蘇生など、)
      (救急集中治療医とともに当直)
同上
同上
同上
同上
17:30~抄読会

ICU/救急外来 休日救急患者対応
(救急集中治療医とともに当直)

 


2023年5月17日 定期更新実施

君津中央病院救急科専門研修プログラム

 

君津中央病院救急科専門研修プログラム

 


2023年5月17日 定期確認実施