皮膚科(外来 27)
診療内容と特徴
皮膚におこる疾患すべてにわたり診療いたします。特にかゆみ、赤み、しこり、あざ、薬や食べ物からくる皮膚反応などについて丁寧に説明いたします。より詳細な検査を必要とする患者さまには他の専門施設と連携して診療いたします。
君津医療圏の公的総合病院として入院の必要な患者さま、手術を必要とする患者さまについてはかかりつけ医または近隣の皮膚科医からの紹介を積極的に受け付けています。また、退院後は希望のクリニックへの紹介も可能です。
- 皮膚にできるしこり(腫瘍)については診察後、皮膚生検を行い、診断をした上で、日帰りまたは入院して切除を行います。ほくろやしみなどの色素性病変についてはダーモスコピーという機器を用いて画像を記録し検討しています。手術は月曜日の午後と木曜日の午後となります(予約制)。症例によっては形成外科、血管外科、整形外科などと連携して対応いたします。
- 色素性疾患である太田母斑、扁平母斑、後天性真皮メラノーシス、外傷性色素沈着、赤あざ(表在性の血管腫)などについてレーザー治療が可能です。問い合わせを受け付けております。
- フットケアにも注力しており、重症虚血肢の患者さまに対応すべく、フットケアチームとして、活動を継続しております。循環器内科、皮膚科、形成外科、整形外科、血液透析科の医師、皮膚・排泄ケアおよび糖尿病専門看護師、リハビリテーション科、臨床栄養科、薬剤科などスタッフが定期的にカンファレンスを行って、横断的な対応ができるよう取り組んでおります。
- さまざまながん治療で用いられる分子標的薬に起因した皮膚障害については外来化学療法室、薬剤科と共通のパスを用いて、早期から主診療科と連携し対策を行っております。
また乳癌の皮膚病変に対する処置なども積極的に関わっております。 - 難治性皮膚疾患である尋常性乾癬の患者さまに対して、生活指導を重視し、外用剤、光線(紫外線)治療(全身型ナローバンドUVB治療器)、重症例には生物学的製剤治療も行っております。当地域で治療が完結できるような体制づくりを行っております。
- 皮膚悪性腫瘍については外科的治療、化学療法(悪性黒色腫に対する抗PD-1療法、分子標的療法を含む)、放射線治療を積極的に行っております。一方で終末期での緩和医療科との連携も充実しており、患者さま対応や疼痛緩和対策が可能となっております。
- 皮膚科外来に超音波診断装置や、ダーモスコピーといった機器を用いて皮膚病変における評価ならびに診断に力を入れており、皮膚腫瘍においては術前により精密な評価を行うことが可能となりました。腫瘍においては原発部位や所属リンパ節の質的評価を行っております。また、乾癬、膠原病では皮下~関節部の浮腫や血流、糖尿病性足病変においては下肢血流や質的量的に評価することで治療に反映させております。
- 当院の医療機器は、ナローバンドUVB(全身)、ターゲット型ナローバンドUVB、エキシマ光線治療器、Vbeam(色素レーザー)、Qスイッチルビーレーザー(2024年度より導入)、CO2レーザー、イオントフォレーシス、水圧式電気ナイフです。
毎週火曜日の午後は大佐和分院で、第1、2、4月曜日の午後は鴨川市にある国保鴨川市立病院において当科医師が交代で診療を行っております。
診療時間・担当医師のご案内
診療スタッフ紹介
氏名 | 稲福 和宏 | |
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職名 | 医務局皮膚科部長、科長 | |
出身校(卒業年) | 琉球大学(平成6年)、琉球大学大学院(平成11年) 医学博士 | |
認定資格等 | 日本皮膚科学会認定専門医 | |
専門分野・研究分野 | 尋常性乾癬、閉塞性動脈硬化症、フットケア、光線過敏症、皮膚レーザー |
氏名 | 奥山 智香子 | |
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職名 | 医務局皮膚科医長 | |
出身校(卒業年) | 福岡大学(平成27年) | |
認定資格等 | ||
専門分野・研究分野 | 皮膚悪性腫瘍、遺伝性皮膚疾患、化学療法 |
氏名 | 朱 樹李 | |
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職名 | 医務局皮膚科医長 | |
出身校(卒業年) | 東邦大学(平成29年) | |
認定資格等 | ||
専門分野・研究分野 | 発汗異常、円形脱毛症、ダーモスコピー、自己免疫性水疱症、動物性皮膚疾患、AI |
氏名 | 龍野 暁世 | |
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職名 | 後期臨床研修医 | |
出身校(卒業年) | 東京女子医科大学(令和3年) | |
認定資格等 | ||
専門分野・ 研究分野 | 皮膚科一般、アレルギー |
氏名 | 渡邊 裕太 | |
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職名 | 後期臨床研修医 | |
出身校(卒業年) | 新潟大学(令和3年) | |
認定資格等 | ||
専門分野・ 研究分野 | 皮膚科一般、皮膚外科、皮膚感染症 |
診療実績
2021年度入院患者疾患別集計(延べ220名、一部重複あり)
腫瘍 | |||
皮膚悪性腫瘍 | 皮膚良性腫瘍 | ||
基底細胞癌 | 32件 | 脂肪腫 | 12件 |
有棘細胞癌 | 23件 | 表皮のう腫 | 9件 |
悪性黒色腫 | 11件 | 毛巣洞 | 5件 |
ボーエン病 | 7件 | 角化棘細胞腫 | 3件 |
悪性リンパ腫・セザリー症候群 | 5件 | 類器官母斑 | 2件 |
軟部肉腫 | 2件 | 酒さ鼻 | 1件 |
乳房外パジェット病 | 2件 | 脂漏性角化症 | 1件 |
エクリン汗孔癌 | 1件 | 尋常性疣贅 | 1件 |
母斑細胞性母斑 | 1件 | ||
アポクリン汗嚢腫 | 1件 | ||
海綿状血管腫 | 1件 | ||
毛母腫 | 1件 | ||
石灰沈着症 | 1件 | ||
感染症 | |||
丹毒・蜂窩織炎 | 15件 | ||
重症下肢虚血 | 11件 | ||
壊死性筋膜炎・ガス壊疽 | 10件 | ||
糖尿病性壊疽 | 9件 | ||
帯状疱疹・成人水痘 | 4件 | ||
マムシ咬傷 | 4件 | ||
リケッチア感染症 | 3件 | ||
梅毒 | 1件 | ||
滑液包炎 | 1件 | ||
その他 | |||
自己免疫性水疱症 | 11件 | ||
紅斑症 | 10件 | ||
広汎性円形脱毛症 | 6件 | ||
重症薬疹 | 4件 | ||
熱傷 | 3件 | ||
褥瘡 | 3件 | ||
汎発性膿疱性乾癬 | 2件 | ||
化膿性汗腺炎 | 2件 | ||
Sweet病 | 1件 | ||
壊疽性膿皮症 | 1件 | ||
下腿挫傷 | 1件 |
2024年5月24日 定期更新実施