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新生児科(外来27)

新生児科

 

診療内容と特徴

  早産児、低出生体重児、生まれつき病気がある、あるいは出生後に病気を発症した新生児の診療を24時間体制で行っています。入院対象は生まれてから産婦人科を退院するまでの赤ちゃんたちです。
早産のリスクがある妊婦さん、胎内の赤ちゃんに何らかの病気が疑われる妊婦さんは、当院産婦人科で妊娠管理を行い、生まれてすぐに当科で治療を始められるように、産婦人科と連携しながら診療にあたっています。必要に応じて出生前から小児科医、小児外科医なども交えて方針を検討し、生まれてからの治療を共に行っています。
当院で出生した赤ちゃんだけではなく、当地域の産科医療機関からも出生後に治療が必要となった新生児を受け入れています。
退院後はフォローアップ外来でお子さんたちの成長と発達を確認しています。
当院は地域周産期母子医療センターに認定されています。

 

診療時間・担当医師のご案内

診療時間、担当医師は、こちらからご確認ください。

 

診療スタッフ紹介

氏名 富田 美佳 準備中
職名 医務局新生児センター長
医務局新生児センター新生児科部長、科長
出身校(卒業年) 千葉大学(平成9年)
認定資格等 日本小児科学会小児科専門医
日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)
日本周産期・新生児医学会指導医
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法「専門コース」インストラクター
専門分野・研究分野 小児神経

 

氏名 佐々木 恒 準備中
職名 医務局新生児センター新生児科部長
出身校(卒業年) 千葉大学(平成11年)
認定資格等  
専門分野・研究分野 新生児一般

 

氏名 石田 智己 準備中
職名 医務局新生児センター新生児科部長
出身校(卒業年) 東海大学(平成19年)
認定資格等 日本小児科学会小児科専門医
日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法「専門コース」インストラクター
災害時小児周産期リエゾン
専門分野・研究分野  

 

氏名 小林 俊幸  
職名 後期臨床研修医
出身校(卒業年) 千葉大学(平成31年)
認定資格等  
専門分野・ 研究分野  

 

非常勤 

氏名 大曽根 義輝 準備中
職名  
出身校(卒業年) 千葉大学 (昭和62年)
認定資格等 日本小児科学会小児科専門医
日本周産期・新生児医学会周産期専門医(新生児)
日本周産期・新生児医学会指導医
日本周産期・新生児医学会評議員
日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法普及事業インストラクター
専門分野・研究分野  

 

診療実績

周産期医療という言葉を皆さんはお聞きになったことはあるでしょうか?
周産期医療とは、妊娠中のお母さんとその胎児そして、分娩後のお母さんと出生後の赤ちゃんたちを対象にした医療です。我々新生児科は、その中でも出生した赤ちゃんたちを主に診療する臨床科です。(お母さんたちと胎児の治療は産婦人科の医師やスタッフが診療します)
新生児科の病棟は、一般の科とは独立したユニットとして設置され、室内を大気圧より少し高くすることで清潔区域となっています。内部は、重症児に対応できる新生児集中治療室(NICU)、中等度の管理および回復期の時期に対応する新生児治療回復室(GCU)、そして感染症隔離室で構成され、計41床で成っています。
診療の対象となるのは、出生後まもなく、まだ産科施設を退院していない赤ちゃんで、代表的な疾患は早産で生まれた未熟児ですが、体重が大きな成熟児でも、感染症、先天性疾患、新生児仮死などの病態を有している児も入院対象となります。
施設としては、千葉県が認定した地域周産期母子医療センターの一つになっています。また、日本周産期・新生児医学会が認定する基幹施設(周産期専門医を目指す若い医師が研修するための中心的施設)にも指定されています。

近年、少子化傾向から年間出生数は減少しています。しかし、その中で出生体重が2500g未満の低出生体重児の出生数は増加の一途を辿っています。千葉県においてもその傾向は同様です。そのような低出生体重児の多くは新生児科の管理を必要とします。

君津中央病院新生児科
ところで皆さんの中には、このような小さく生まれた赤ちゃんたちが、ちゃんと育っていけるのだろうかと、疑問に思われる方もおられるかも知れません。現在、日本の新生児医療は世界一の生存率を誇っています。当科でも、出生体重が1000g未満の超低出生体重児の救命率は年により多少の変動はありますが、90%以上の成績です。また、退院した多くの赤ちゃんたちは、その後も元気に過ごしていきます。(図1)

図1
当科に入院する赤ちゃんたちの約3/4は、院内出生といって当院産婦人科で出生された赤ちゃんたちです。さらにその中の約4割は、ハイリスク妊娠としてお母さんが他院産科施設から、当院産婦人科へ母体搬送入院された後に院内出生された赤ちゃんで、多くは出生後すぐに新生児科へ入院となります。そして、残り約1/4の赤ちゃんたちは院外出生と言って、他院産科施設で出生後の何らかの病的状態のために、出生後に搬送入院となる児です。搬送には、当院所有のドクターカーに医師と看護師が同乗し、出生した施設へ迎えに行きます。年間50件程度の新生児搬送があります。車体の横に「君津中央病院NICU」と書かれた救急車が街を走っているのを見かけたら、それは私たちが赤ちゃんを迎えに行く時か、収容して病院に搬送している時です。要請があれば分娩立ち合いと言って分娩前に産科施設へ行き、分娩に立ち合い、出生と同時に治療できるようにしています。

当院の周産期医療の特徴の一つとしては、小児外科専従の常勤医がいることにより新生児外科症例の診療もできることです。例えば、お母さんの妊婦検診にて胎児に外科疾患が予想された場合、まず産婦人科に紹介され、胎児超音波検査を行いますが、その時点から、産婦人科医師と我々新生児科医師とともに小児外科医師も診断に参加します。そして、分娩前の管理や出生後の治療について共に検討し、赤ちゃんの出生に備えることができます。また、総合病院なので小児循環器専門医や脳神経外科、循環器外科の医師もいるため、先天性心疾患や中枢神経系の病気を有している赤ちゃんたちの診療にもある程度対応できます(より専門性の高い治療が必要な時は県内の専門病院:県こども病院などへ搬送転院します)。

一方、当科は低体重児の持続的血液濾過透析(血中の有害物質を人工腎臓で浄化する方法で当院の集中治療科医師と協同で行います)や重症の低酸素性虚血性脳症に対する脳低温療法が行える県内でも数少ない施設なので、非常に体重の小さな赤ちゃん(1000g未満の児など)に対する小児外科手術を目的とする事例も含め、他院NICUからそのような赤ちゃんたちがそれらの治療のために搬送されて来ることもあります。
このように、新生児科の診療は新生児科単独では不可能なことも多く、最近の産婦人科診療を取り巻く厳しい状況の中、かつ少ないスタッフで過重な労働環境の中でハイリスク妊婦の母体搬送の受け入れに尽力している当院産婦人科スタッフを含め、他科のスタッフには、日夜感謝しながら診療しています。

新生児医療は新生児の診療はもちろん、ご家族のケアや早産で生まれた赤ちゃんたちなどを育てていくことに対する支援も重要な仕事です。そのために、分娩前のプレネイタルビジット(分娩前のハイリスク妊婦さんへの訪問と出生後治療への情報提供)、入院中のディベロップメンタルケア(児の発達を促すことだけではなく、ご両親との親子関係の育成を目的としてのケア)の実施、退院後外来での継続的フォローアップ、当院地域医療センター看護師との訪問診療などを行っています。また、退院後は地域の中で育っていく赤ちゃんたちですので、地域の保健所や市の保健師さんとのカンファレンスを通してスムーズに地域の中で健康に過ごしていけるよう働きかけています。NICUという一瞬の油断もならない環境の中ですので、私たちはストレスの下、診療に従事しています。そんな私たちにとっての最大のご褒美は、退院していく赤ちゃんたちの姿と、ご家族の喜びと感謝の言葉です。すべての赤ちゃんたちがご家族と地域社会の一員としてやさしく迎えられるように、これからも私たち新生児科スタッフ一同、赤ちゃんたちとご家族のために、この仕事に従事していくつもりです。

(新生児科 大曽根義輝)

 

 

新生児科医師募集のお知らせ


当院では、新生児・周産期医療に興味と意欲のある医師を随時募集しています。

当院は、千葉県より地域周産期母子医療センターの認定を得ており、年間約200名の病的新生児の治療にあたっています。また、小児外科医師も常勤でいるため新生児外科疾患症例も管理しています。
院外出生児は当院所有の新生児搬送車(ドクターカー)にて産科施設などへお迎えに行きます。
当科は、日本周産期・新生児学会専門医制度における基幹施設となっていますので、同専門医の取得を考えている先生は是非お問い合わせください。
また、当科では、今までも産婦人科や小児外科の若い先生たちも研修されていました。小児科医のみならず他科の先生もまずは、ご相談ください。

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2023年10月4日 「診療スタッフ紹介」更新